前回 ストックフォト修行記 #16 で購入した記事を書きましたが、その続編です。今回も作例でボケの印象をより詳しく調べたことやマクロレンズらしいマクロ撮影での質、そして動画撮影をしてみて、オートフォーカスの速度やSTMモータの動作音のチェックを用意しています。
ボケについて
セイタカアワダチソウの例です。端にはアブ?も写っていますね。アクセントになっています。
この写真ではわかることは、
- 前ボケと後ボケの質
- 画角
ですね。
1.ボケについて
この撮影は道端から休耕田を撮影したものですが、セイタカアワダチソウの中間に位置するものにピントを合わすようにしています。 前ボケも自然なボケ方で見えていることや、後ボケもうるさくないというところです。前回の記事では背景が夕焼けに照らされた枝だったためにもう少し目立ってうるさくなっておりましたが、このような状況では全然気にならない撮れ方ができて、背景からもお花畑に咲いてる雑草の印象を持てる感じになりますね。
あと、周辺像の良さもわかるのですが、それはアブの写り具合もピントがしっかり出ていて、収差で流れてボケるというのがないことがわかりますね。上記の写真では縮小画像なのでそこまで分かりづらいかもしれません。
2.画角について
この撮影のときは写真を改めて見ると、もう少し広く取りたいと感じやすいです。全体を広く取りたいというときには、望遠よりの標準レンズという意味を実感しますね。この部分に得意な用途と不得意な用途が見えると感じます。
被写界深度
被写界深度について見てみましょう。最初にF2.8で撮影した写真を示します。
これは花の中央にピントが合ってるのですが、F2.8ではかなり狭い範囲の合焦 なのがわかります。周辺の花びらで前後2くらい合計5花びらくらいの範囲ですね。それをこえるとボケ出します。
F8での撮影のほうが大きく花が写ってる。これはF2.8より近い距離での撮影ということを意味します。近ければ、 合焦範囲はより厳しいのですが、広くなっています。つまり、F2.8でのマクロ撮影は大変薄い範囲ということです。
この時の撮影は明かりが十分な夕方だったために、内蔵ライトは使っていません。
マクロでの撮影
見ての通り中央前部分にピントがピッタリ合ってるのですが、解像度の高さを感じます。ディテールがより鮮明に花びらまでわかりますね。DPP4での現像でもアンシャープマスクは2にしてる状態です。(デフォルトは4ですから弱い強調です。)どのくらい解像度があるかというと
見ての通り、花びらの質感をうまく再現できていて、シャープすぎず甘すぎず適度な階調を伴うのです。繊細な写り方の中にも柔らかい感じの撮影ができるのはこのレンズの特徴でしょうね。
実は、DPP4(canonのRAW現像ソフト)でレンズオプティマイザは使ってないです。使っても使わなくても変わらないですからね。EF-S 18-135mmでの撮影ではレンズオプティマイザを使うとよりシャキッとするのですが、必要がないのです。
食事での撮影
カウンターに座りながらEF-S 35mm macro で撮影すると、だいたいこんな感じの画角になります。つまり、食事での撮影は、望遠気味の標準レンズらしさがでてきて、ラーメンくらいのサイズならば全体像を撮るものではなくてここの素材を撮るという感じになりますね。全体像を撮るとなると、苺ショートケーキくらいのサイズくらいじゃないでしょうか?このレンズは寄れるので、より素材をクローズアップして撮影することが可能です。その場合はフードを外して、内蔵LEDライトを使うと良いですね。
この撮影ではフード付き撮影で内蔵ライトは意味がない距離(20センチ位かな?)なので、使っていません。慌てて撮ったためにF8で撮影してるためにISOは6400と高感度になっていますね。苺ショートケーキを引き合いに出すと、イチゴ部分を切り出した撮影を試みるのでしたら、内蔵LEDライトは効果的になりますよ。
余談: EOS80DでIOS6400くらいまでなると等倍にするとノイズが気になりますが、ブログやSNSに投稿するくらいのサイズでしたら、使える限界くらいですね。実際にこのブログの上記の写真くらいにはできますからね。
動画を使ったサンプル撮影
上記のものはYoutube上で公開していますが、限定公開にしてあります。撮ったものをそのままアップロードしてるので未加工品で、劣化はYoutube側の再エンコーディングによるものです。1080p 60FPSで撮影したものです。
上記の動画は映像の世界で言うB-ROLLを意識して撮影しています。実際に使うときはもっと短時間でもっとスローモーションにするつもりです。さて、本題に入ります。
この映像はEOS 80DにEF-S 35mmをつかって撮影をしています。この映像でわかることは次のとおりです。
- オートフォーカスの質
- フォーカスモーターの動作音
- ボケの質
- 手ぶれ補正の質
といったところです。手ぶれ補正は別項目にしておきます。
1.フォーカスの質
動画の7-8秒付近でややフォカスが不安定な部分がありますが、概ね良好だというのがわかります。自然なフォーカスの合い方で十分の速度なのがわかります。
2. モーターの動作音
動画の音声はオンのままでEOS80Dの内蔵マイクでの収録ですが、聞こえないくらいのものになってることがわかります。
3.動画撮影時のボケの質
ボケは自然な感じで嫌味のないものになり、映像でも気になるところはないくらいですね。
4. その他
見てのとおり画角がやや狭いのがわかります。APS-Cの35mmでの動画ということで、フルサイズで58mm相当にあたるからです。つまり望遠気味の標準レンズといった影響ですね。実際に撮影してると、ちょっと凝視して注目をしたときに感じる画角の広さになるので、このちょっと注目したところで使いたいという意識をうまく活用できるのか?というのが利用ポイントだと考えました。
AFやモーター、動画でのボケ具合といったところは十分な合格点を与えられるので、動画撮影でも適したレンズだということがわかります。
手ぶれ補正
今回の撮影はどれも手持ちで撮影しています。マクロ撮影ですら手持ちで繊細な撮影が可能なくらい撮れるのです。撮った感覚でいうとここで示したマクロのサンプルくらいなら、風のあまりない状況で2,3枚に1枚はぶれないものが撮れるかな。だから手ぶれ補正はよく効いてる。
動画での撮影は15秒の間に若干上下運動が見られますが、揺れがずいぶん収まって撮れることが特徴なのがわかります。
まとめ
このレンズを買って、少し活用してみたけど、万能レンズ系ですね。ただし、焦点距離が35mmでAPS-Cなのでフルサイズで58mmと望遠気味の標準レンズとなります。柔らかい繊細な撮影も可能だから、マクロからポートレートに合うのですが、撮影には肉眼で見る範囲を少し狭くした感じの画角ですし、ちょうど少し凝視した感覚で見える範囲位の感覚で撮るとよいのではないかと思いますね。全体像を撮ろうとするとやや狭くなるので、少し強調したいオブジェクトを凝視した感覚で捉えるような撮影に向いてる。
開放からピントはシャープで、DPP4のレンズ補正(レンズオプティマイザ)を使わなくても十分な質の撮影が可能だという点は強調しておきます。
PS. 軽い記事の作成のつもりが、レビュー記事になってしまいましたね。^^; そのうちYoutubeでこういうことはやるかもしれません。笑 超広角がほしい・・・ 笑
最終更新日 : 2021-01-24
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